有料

夫婦で切り盛り60年 孫の新店長がやってきた 伊是名・かみやま食堂


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【伊是名】伊是名村仲田区にある「レストハウスかみやま食堂」が献立を一部追加し営業再開して半年がたった。神山利男さん(87)・美代さん(87)夫妻と家族で60年以上(移転も含む)にわたり食堂を営業している。新型コロナウイルスによる影響などで今年1月から開店以来初めて一時休業していたが4月に営業を再開した。県外から移住してきた孫が店長になり、献立に新たに日替わりパスタも加わった。

営業を再開した「かみやま食堂」の(左から)神山利男さん、神山美代さん、堀田日佳里さん、山中透さん=伊是名村仲田区

 再開に向け調整を進める中で店長を務めることになったのは、夫妻の孫であり神奈川県出身の山中透さん(35)で、交際中の堀田日佳里さん(23)とともに3月にIターンした。

 再開後のかみやま食堂では、名物のヤギ汁やそばなど以前からのメニューの他に、日替わりパスタを提供。地域で愛されてきた「かみやま」の味を承継するために、透さんと一緒に厨房(ちゅうぼう)に立つ美代さんは「今はコロナで我慢時だけどこれから頑張ってほしい」とうれしそうに話す。

 「伊是名島のじいちゃんとばあちゃんの所へ遊びに来ていた子どものころに、2人の姿を見て飲食関係に興味を持っていた」という山中さんは18歳から飲食業の職に就き経験を積んできており、特に洋食が得意とのことだ。

 「まずはかみやまの味を守りたい。パスタの注文も意外と多いので、いずれは得意分野の提供とコロナが落ち着けば夜の部も営業していきたい」と意気込みを語った。
 (崎原夢七斗通信員)