自民党総裁選は29日午後、東京都内で投開票が行われ、岸田文雄前政調会長(64)が新総裁に決まった。10月4日召集の臨時国会で第100代首相に選ばれる可能性が濃厚となっている。
総裁選では4人が立候補したが、1回目の投票でどの候補も過半数に届かず、河野太郎行政改革担当相(58)との決選投票となった。
岸田氏は2007年の第1次安倍改造内閣と、続く福田内閣で沖縄担当相を務めた。沖縄科学技術大学院大学の振興に力を注いだほか、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡る普天間移設措置協議会に出席し、当時の仲井真弘多知事から移設案の沖合移動など要望を受けた。
第2次、3次の安倍内閣では外相を連続期間として戦後最長の4年8カ月間務め、辺野古移設を進めた。総裁選出馬に伴う政策発表会見では、「基地負担の軽減という観点から進めるべきだ」と政府方針を追認。日米地位協定の抜本改定には踏み込まない姿勢を見せた。