沖縄の企業が注目する「えるぼし」とは? 女性の活躍推進、相談3倍


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えるぼし認定のマーク(提供)

 女性の活躍推進への取り組みが優良な企業として厚生労働省が認める「えるぼし」認定制度が、県内企業に注目されている。2021年度上半期(4~9月)に沖縄労働局に認定に関する問い合わせがあったのは34件で、前年同期の9件の3・7倍と大きく伸びている。

 問い合わせのうち建設業が約4割の12件となっており、全業種の中で最も多い。認定を受けることで人材の確保や企業イメージの向上につながることが期待できるほか、公共工事の入札に加点評価を受けることができ、増加につながっていると見られる。

 えるぼし認定制度は2016年に開始し、今年8月までに国内で1437件、県内では12件の企業が認定を受けている。九州・沖縄地区8県の中で、沖縄は福岡(34件)に次ぐ多さとなっている。今年1~6月では全国で194件の新たな認定があり、このうち沖縄は4件で九州・沖縄地区で最も多かった。

企業向けに開かれた女性活躍推進法に基づく行動計画策定の説明会=7日、那覇市の沖縄労働局

 沖縄労働局雇用環境均等室の面高史代指導官は「えるぼしに認定されると、企業イメージの向上などで、女性に限らず優秀な人材の採用が期待できる。そのため、県内企業に少しずつ注目されてきている」と説明した。

 えるぼし認定は計3段階がある。「採用」「継続就業」「労働時間などの働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の評価項目のうち、基準を満たした項目数に応じて取得できる段階が決まる。五つの基準全てを満たす場合、3段階目認定となる。