美謝川の水路切り替えきょうにも着工 辺野古新基地建設へ日米合意


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辺野古ダムからキャンプシュワブ内に流れる美謝川=2014年撮影

 【東京】防衛省は30日、沖縄県名護市辺野古の新基地建設に伴う美謝川の水路切り替え工事を実施することで日米が合意したと発表した。沖縄防衛局は早ければ10月1日にも切り替え工事に着手する方針だ。

 切り替えは美謝川の河口が新基地建設に伴う埋め立てでふさがれることから、実施する。合意に先だって防衛省は6月に切り替え工事の一部を実施するための契約を結び、工期を2023年3月末までとした。契約額は17億6千万円。

 一方、沖縄防衛局は森林法に基づく林地開発許可制度に準拠して、いったんは県に協議を申し入れていたが、県は不備があるとして受理していない。

 県との協議が整わない中で工事に着手する可能性について、防衛省は「工事に県の許可が必要なものではない」との認識を示した。すでに工事契約を終え、工事の実施に関する日米間の合意がまとまったことから工事に入る考えだ。

 日米合同委員会で合意した名護市辺野古の「水路整備」について、名護市の担当者は「現段階で防衛局からの説明はないが、洪水吐(ばき)付け替え工事だと認識している」と述べ、市の条例に基づく協議は不要との従来の認識を繰り返した。