サンエー、創業51年で初の減収 上半期の営業収益は1029億円 コロナ休業響く


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 サンエー(宜野湾市、上地哲誠社長)は5日、2021年8月中間連結決算を発表した。売上高とテナント収入などを合わせた営業収益は、前年同期比0・1%減の1029億100万円となり、会社を設立した1970年以来初の減収となった。緊急事態宣言に伴う県の要請に応じて、一部の店舗で土日・祝日に休業したことや、衣料品フロアなどで時短営業したことが影響した。

 経常利益は同7・6%減の47億7900万円、純利益は同5・0%減の31億8800万円だった。経常利益ベースで5期連続、純利益ベースで4期連続の減益となった。通期の業績予想は、増収増益の予想から修正していない。

 部門別の売上高(既存店ベース)は、食料品で同0・1%減の593億9300万円、家電やドラッグストア、化粧品などの住居関連用品で同5・6%減の277億8400万円、衣料品で同6・2%減の55億5400万円、外食で同4・9%減の30億4200万円だった。利益率の高い衣料品と外食で売り上げが落ち込んだ。直営のコンビニエンスストア3店舗は同7・3%減の2億1700万円だった。

 ネットスーパーは取り扱い店舗が増加したこともあり、同40%以上増加した。

 土日・祝日の休業要請について、6月は6店舗が6日間、8月は3店舗が9日間対応した。衣料品フロアなど、生活必需品の販売店でも一部が休業したため、影響は大きくなった。

 上地社長は「テナントに休業要請する一方で、直営店を開けていては説得力がない。県からの要請を真剣に受け止め、業績への影響は大きかったが踏み込んで対応した」と話した。

 休業の影響について「衣料品は商圏が広く、休業によって食料品の売り上げにも影響した。休業がなければ減収はなかったとはっきり言えるが、仕方がない」と語り、下半期の巻き返しを期した。

 

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