緊急事態下、路上で深夜まで酒提供も…治安改善へ条例求める 那覇の中心商店街連が陳情


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
陳情について説明する(右から)那覇市中心商店街連合会の上原正敏会長、第一牧志公設市場組合の粟国智光組合長ら=1日、那覇市議会会議室

 那覇市中心商店街連合会(上原正敏会長)はこのほど、商店街の治安や公衆衛生などの課題を解決するため、市独自の条例制定など8項目を求める陳情を市議会に出した。1日に開かれた厚生経済常任委員会で、上原会長らが商店街の現状を説明した。

 同連合会によると、一部の飲食店が新型コロナウイルスの緊急事態宣言期間中も路上でテーブルを設置し、深夜まで酒類を提供して住民から苦情が出た。平和通りや市場本通りではアーケード内の市道を無許可で使用し、飲食物を販売した事例もあったという。

 陳情では(1)めんそーれ那覇市観光振興条例を改正して路上飲みに対する指導を追加する(2)同連合会や市などが連携してパトロールをする(3)屋台やキッチンカーなどの営業許可は住環境を考慮した上で許可を出す―ことなどを求めている。

 厚生経済常任委員会で上原会長は「節度のあるやり方で(商売を)やってほしい。一緒に(商店街で)やっていくためにはルールが必要だ」と条例の必要性を訴えた。市議からは「解決したいが調査が必要だ」などの意見があり、審査の継続を決めた。

 第一牧志公設市場組合も市場使用料(家賃)の減免などを求める陳情を出した。市議から「市の財政も厳しい」などの意見があり継続審査となった。