宮古島前市長「駐屯地受け入れは政治判断」贈賄側の影響否定 那覇地裁公判


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下地敏彦被告(資料写真)

 「宮古島全体の振興発展、国防全体のことを考え、政治信条に基づいて判断した」。陸上自衛隊宮古島駐屯地の用地取得を巡り収賄罪に問われた前宮古島市長、下地敏彦被告(75)の被告人質問。弁護側から駐屯地受け入れ表明の経緯について問われ、自らの政治判断との認識を強調した。贈賄側からの働きかけが自身の判断に与えた影響を否定した。

 証言台に座った下地被告は弁護側、検察側双方の質問に時折、せき込みながらも淡々と答え、改めて無罪を主張した。検察から、贈賄側が受け入れ表明に対する謝意として600万円を渡したと主張していることについて問われると「私が彼に何かをしたことはない。防衛省と交渉し、どこがいいのか協議した。大福牧場は選べない。次は千代田となった。関係は一切ない」と身ぶり手ぶりを交えながら訴えた。