JAおきなわ、販売強化へ戦略室 マーケティング3部門を統合


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JAおきなわマーケティング戦略室の浜門由昇室長(左から3人目)と職員ら。SNSなども活用し黒糖や県産農畜産物をPRしていく=20日、那覇市のJA会館

 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は20日、マーケティング戦略室を新たに設置したと発表した。これまで、商品の企画開発やオンライン販売業務などは3つの部門が分担してきたが、部署を統合することで業務の効率化、黒糖や農畜産物などの販売力強化を狙う。元営農販売部輸出戦略室長の浜門由昇氏が室長に就任した。設置は10月1日付。

 これまでは、農畜産物や加工品の輸出業務とオンライン販売を「輸出戦略室」が、黒糖販売を「さとうきび振興部」が、黒糖の商品開発と販売企画を「特命プロジェクト推進室」がそれぞれ担っていた。ここ数年間でサトウキビが増産傾向にある一方、長引く新型コロナ禍で黒糖をはじめとする沖縄特産の農畜産加工品の流通が低迷しているため、より戦略的に販売とプロモーション機能を強化する必要があったという。

 特に余剰問題が深刻な黒糖は3千~4千トンの在庫を抱えている。戦略室の設置により、年間2300~2500トンの販売を目指す。浜門室長は「輸出拡大と合わせて、県民への周知活動を通して地産地消による消費拡大を目指す」と強調。アフターコロナを見据え、関係機関と連携することでマーケティング機能を強化する方針も示した。