【竹富】原油価格高騰のあおりを受け、石垣島と竹富町内の各離島などを結ぶ船便の運賃が、11月1日から値上がりする。船の燃料費が高騰したことが理由で安栄観光、八重山観光フェリーの2社が「燃料油価格変動調整金」を引き上げるためだ。買い物などで石垣島を訪れることも多い竹富町民の生活に根付く船便の運賃値上げは、大きな影響を与えそうだ。
11月からの調整金込みの大人片道運賃は、石垣―竹富航路が90円の値上げで790円となる。最大の上げ幅は石垣―波照間航路で、460円上昇し4070円に。このほか石垣―小浜は160円増で1400円、石垣―黒島は170円増の1510円、石垣―大原(西表島)は230円アップし2060円となる。
燃料油価格変動調整金制度は、燃料油価格高騰の程度に応じて調整金を設定し、上昇分を利用者が負担する制度。両社はそれぞれホームページで「自助努力だけではカバーしきれない状況となっている」(安栄観光)、「船舶燃料が大幅に値上がりし、燃料コストに占める割合が大幅に増加し経営を圧迫している」(八重山観光フェリー)と発表し、利用者に理解を求めている。
波照間島の60代男性は「月に何度か石垣に行っている。原油価格が上がれば運賃が上がるのは仕方はないが、痛いと言えば痛い」と不安そうに話した。