「利用料金未納」メールに案内され…振り込む女性に声かけ、詐欺防ぐ JA伊江に感謝状


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詐欺被害を防いだ(前列左から)竹田陽子さん、知念由利香さん、名渡山智帆さんと人命救助した与那城大亮さん=12日、伊江村役場

 【伊江】本部署(新里薫署長)は12日、特殊詐欺被害を未然に防いだJAおきなわ伊江支店の竹田陽子さん、知念由利香さん、名渡山智帆さんの3人と、高齢男性を人命救助した村西江上の与那城大亮さんに感謝状を贈呈した。新里署長は「親切、優しさの心で詐欺被害や人命救助など村民を守っていただき感謝申し上げる」と謝意を述べた。

 本部署によると、9月3日、3人は同支店のATMで高齢女性の行動に不審を感じ、特殊詐欺の可能性が高いと判断。振り込みを中断するよう説得し、川平駐在所へ通報して詐欺被害を未然に防止した。振り込みに来た女性は携帯電話に送られてきた電話会社の「利用料金未納」を偽ったショートメールに案内され来店していた。竹田さんは「女性に声掛けし、3人が連携して詐欺被害を防ぐことができた」と笑顔で話した。

 与那城さんは7月9日、伊江港で電動カートに乗車した高齢男性が約30分間その場から動かず、不審に思い話し掛けた。男性は口から少量の嘔吐(おうと)があり、呼び掛けに応じない状況にあったため、救急隊を要請。到着するまでの間、その場で男性を看護した。男性は軽度の熱中症だった。与那城さんは「命が助かって良かった」と語った。

 島袋秀幸村長は「若い皆さんの迅速に対応、救助したことを誇りに思う。今後も安心・安全な村づくりに努めたい」と述べた。
 (金城幸人通信員)