「歌から与那国知って」 島のわらべうた集「ハララルデ」3日発売


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「歌から与那国を知ってほしい」と話す太田いずみ=10月21日、那覇市の琉球新報社

 与那国島のわらべうた集「ハララルデ~与那国のわらべうたが~」(リスペクトレコード)が3日、発売される。与那国出身の太田いずみをはじめ、與那覇桂子、與那覇有羽を歌い手に、24曲のわらべうたと与那国や他の八重山諸島の民謡6曲の計30曲を収録。太田が、幼少時の記憶や与那国町教育委員会に残る音源などを基に、島の先輩たちを訪ね歩いて、歌詞とメロディーが確認できたわらべうたを集めた。歌詞のほか、小浜司の対訳や解説も含む44ページのブックレットも同封された、資料的価値も高い1枚に仕上がっている。

 労働歌「ニチヌサンアイティ」は、太田が小学生のときに学校で習った曲。かつて首里王府から宮古と八重山に課せられた人頭税など、歌が生まれた時代背景と共に教わった。小浜は「当時の人々の思いが歌と共に受け継がれている」とうなる。

 収録に際しては「与那国語の発音」に注意を払った。「島の先輩たちにも歌を聞いてもらい、言葉をはっきり言ったり、少し鼻にかけたりするなど、与那国らしさを出せるようできることをした」とし、先輩方から及第点をもらえた新譜の仕上がりに自信をにじませる。その上で「音楽は、人に情景を思い起こさせる。与那国を知らない方には、歌を通して島を知ってもらい、与那国を離れて暮らす人々には、ふるさとを懐かしんでもらいたい」と話した。

 3080円(税込み)。レコ初ライブが2022年3月13日に沖縄市のミュージックタウン音市場である。問い合わせはミュージックタウン(電話)098(932)1949。