バレーボールの第74回全日本高校選手権(春高バレー)県予選最終日は3日、豊見城市民体育館で決勝を行い、男子は美里工がフルセットの末、首里に3―2で勝利した。女子は首里が3―0で那覇にストレート勝ちし頂点に立った。美里工は2年連続13度目、首里は2年ぶり3度目となる全国大会への出場を決めた。同大会は来年1月に東京体育館で開かれる。
フルセットにもつれ込む大激戦を美里工が制した。15点で試合が決まる第5セット。4―4と同点の場面からダブルエースの松田峻、吉田倫太を中心にチームが奮起し、一気に流れを引き寄せた。
2人が思い切りのいいスパイクを打ち込み、山根祐貴がフェイントで緩いボールを打ち込み得点した。一気に6得点を奪いチームを勢い付けた。その後も首里の粘りに苦戦したが、15―10で逃げ切った。
試合を通し、何度もブロックに阻まれた松田だが、チームは絶対的な信頼を寄せてトスを上げ続けた。それに応えるように、徹底マークを受けても得点する高い能力を発揮した。「クロス打ちで奥のラインを狙った」と有効打を量産した。
要所で得点したのが吉田だった。「全国でも大事な場面で流れを変える得点を奪い、大暴れしたい」と気を吐いた。
安慶名友也主将は「接戦で勝てて成長につながった。首里はブロックとレシーブが抜群にうまかった」と振り返った。松田は「全国ではサーブキャッチが乱れて速攻につなげることができなかった。課題を克服し全力でいく」と県代表としての決意を込めた。
(大城三太)
◆後輩に雪辱期待
男子準優勝・首里の山里吉輝主将 負けはしたが、4年ぶり決勝に進めたことは誇り。守備からの攻めで、一発で仕留めることができるのがチームの持ち味。だが、つながれて粘り負けしてしまった。後輩たちは優勝できる力がある。チーム内競争も大事にしながら優勝をつかんでほしい。