ワクチン接種証明で「安心して食事」 行動制限緩和へ那覇市内2店で実証実験


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
入口で来店客の体温測定をした上で、ワクチン接種歴の確認をする飲食店店員=15日、那覇市久茂地

 新型コロナウイルス対応の行動制限を一定の条件下で緩和する、政府の「ワクチン・検査パッケージ」の技術実証が15日、沖縄県那覇市の国際通りにある飲食店2店舗で始まった。来店の際に、ワクチン2回接種後に配布される接種証明書か、PCR検査の陰性証明書を提示すれば、1グループ4人以上での入店や2時間以上の滞在を認める。21日まで。 

 政府は全国的な実験で得られたデータを踏まえ、イベント人数の制限緩和など感染対策と経済活動の両立に向けてガイドラインを策定する方針だ。飲食店の技術実証は沖縄を含め14都道府県で実施する。

 県内で技術実証に取り組むのは那覇市久茂地の「沖縄料理ちぬまん 久茂地店」と「炉端BBQとワイン 奇跡の1マイル」。両店では午後6時ごろから仕事終わりの会社員や観光客らが来店した。客は入り口でワクチン接種証明書と身分証の確認を受けた上で席へと案内され、それぞれ飲食を楽しんでいた。

 同僚5人と利用した40代の会社員は「入店時のチェックも20~30秒で終わり苦じゃなかった。何より安心して飲食できるのがうれしい」と笑顔で語った。

 初日の様子を視察した渡邊昇治内閣審議官は、沖縄独自の課題に外国人や観光客の飲食店利用者が多いことを指摘し、「接種証明などの周知と普及がより一層重要になる」と述べた。