チュロスに紅イモペースト 日経ビジネス校、企業と開発 食品ロスを削減


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紅イモのペーストを使ったチュロスを校内で販売した学生たち=10月26日、沖縄市の専門学校日経ビジネス

 【沖縄】専門学校日経ビジネス(沖縄市)のキャリアビジネス科で学ぶ2年生が、紅イモのペーストを使ったチュロスを県内企業と協力して開発し、校内で販売した。新型コロナウイルス感染拡大で土産品の需要が低迷した影響で、余った紅イモのペーストを使い、新たなビジネスモデルを提案した。食品ロス削減を通し、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の実践にもつなげた。

 紅イモのペーストは御菓子御殿から5キロを買い取った。商品の開発はチュロス専門店「チリンの鈴」に依頼した。校内で試食会を開き、生徒や教師らの意見をもとに改良した。チュロスの生地に紅イモが練り込まれているほか、甘い紅イモのペーストを付けて食べることもできる。

 「チュロスで減(へ)ロス」というキャッチフレーズで、購入すれば食品ロス削減につながることを訴えた。独自のロゴマークも開発した。

 校内での需要調査に基づき、紅イモ味以外に店頭で人気があるメニューも合わせて販売した。

 1日50本限定で週2回販売した。10月26日の販売でも生徒らが次々に買い求め、すぐに売り切れた。

 中心になって取り組んだ2年の比嘉翔矢さん(19)=読谷村=は「オリーブ油を使ったヴィーガンチュロスである点も商品としての強みになっていると思う。売り切らなければ逆に食品ロスを出してしまうので、責任について考えさせられた。この経験を今後に生かしたい」と話した。
 (宮城隆尋)