宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで18日に開幕したIT見本市「リゾテックエキスポ2021インオキナワ」は、市場に登場したばかりの最先端の技術や製品が一堂に会した。出展する61の企業・団体の製品、サービスの中から、優れた技術を表彰する「リゾテックエキスポアワード」も発表され、総合グランプリにURBANBASE(アーバンベース、東京)が輝いた。人工知能(AI)を使って不動産の間取り図などを立体(3D)化する技術「AutoSketch(オートスケッチ)」について、市場性や将来性などが評価された。
アーバンベースは韓国発の企業。オートスケッチで間取り図を3次元化することで、家具を配置した時のイメージがしやすく、不動産やインテリアの購買率上昇につながるという。沖縄では、ホテルなどを中心に営業していくという。
河鎭龍(ハジンヨン)COOは「未来を評価してくれたと思う。世界中の2次元の情報を3次元化して分かりやすくしていきたい」と受賞を喜んだ。今後の展開として「広い駅の構内移動を容易にしたり、災害時にスマホに避難経路を3次元データで送って人命救助につなげたりできる」と話した。
技術革新はNTTコム
イノベーション部門のグランプリには、NTTコミュニケーションズ(東京)のサービス「FUNCOMPASS(ファンコンパス)」が選ばれた。
登録した利用者の好みに位置情報や時刻、気象、周辺店舗の情報などを組み合わせ、お勧めの立ち寄り先などを随時紹介する。初めて訪れる場所でも、好みにあった場所や店舗を知ることができる。店舗側から潜在顧客に情報を送ることで、来店につなげることも期待できる。
12月をめどに、県内で実証実験を始める予定という。九州支店沖縄オフィスの藤原寛所長は「リアルタイムでレコメンド(おすすめ)することで、観光客の地域内での回遊性を向上して消費を増やし、活性化につなげられる」と話した。