玉城知事、きょう夕に会見 辺野古新基地の設計変更不承認 県議に方針説明


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県議会与党会派室を訪れ、辺野古新基地建設の設計変更について不承認にする方針を伝えた玉城デニー知事=25日午前9時32分ごろ、県議会

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設を巡り、沖縄防衛局が県に提出している軟弱地盤改良工事などの設計変更について、沖縄県の玉城デニー知事は承認しない方針を固め、25日午後5時半ごろから記者会見を開き、県民に説明する。同日朝、県幹部が県議に説明した。

 同日午前10時から県議会11月定例会が開会し、本会議で軽石問題に対応するための補正予算案などが上程された。県執行部は同日の本会議が終了した後、全県議を対象とした説明会を開く。

 不承認とする手続きについて、24日の与党との意見交換で、県幹部は不承認の時期について「まもなく」などと説明していた。弁護士や土木建築部との協議を踏まえて、24日までに最終的に決定した。玉城デニー知事は25日午前の登庁時、記者団の質問には応じなかった。同日午前から、玉城知事や謝花喜一郎副知事が県議会各会派を訪ね、設計変更を不承認とする県の方針を伝達した。

 県は不承認の根拠として、埋め立て予定海域の軟弱地盤が最も深い水面下の約90メートルに達する地点について、直接試験したデータを採用していない問題点などを挙げる方針だ。

 沖縄防衛局は県の不承認を無効化しようと、行政不服審査法に基づく審査請求など対抗措置を取るとみられる。その後、県は対抗措置の違法性を訴え、法廷闘争に移する見通しだ。

 軟弱地盤に伴う設計変更は、2020年4月に沖縄防衛局が県に申請していた。