新型コロナウイルスワクチンの3回目接種は、ファイザー製とモデルナ製を使用する予定となっている。政府は早ければ来年2月にも、5~11歳の小児用接種が始まる可能性があるとしている。本紙が沖縄県内41市町村へ実施したアンケートでは、複数のワクチンを扱うことによる誤接種への懸念や、「会場や人員確保が課題」との回答が寄せられた。県や国への要望では、県広域接種センターの継続や、ワクチンの安定供給などを求める回答があった。
複数の種類のワクチンを扱うことを想定し、南城市は「接種ミスが起きやすい環境」と危機感をにじませる。豊見城市は11歳以下への接種も踏まえ「取り扱いの負担が生じ、誤接種が懸念される」とした。うるま市も県内は「全国に比べ小児科の数が少なく、接種体制の構築が課題」と回答した。
各自治体は会場や打ち手の確保にも頭を悩ます。本部町や与那原町などは「接種会場の確保」を課題とし、本部町は近隣市町村との連携も視野に入れている。宜野湾市は「接種を行う医療従事者の確保が課題」として医師会の協力が必要とした。
県への要望では糸満市や南風原町、嘉手納町などが「県広域接種会場」の設置を望み、沖縄市は具体策として「中北部にもう1カ所の設置」を提案した。国に対しては、那覇市や粟国村など多くの自治体が希望した時期に適切な量のワクチンが供給されることを望む。
希望に応じ、1、2回目と異なるワクチンを接種できる「交差接種」に関しては、浦添市や読谷村などが安全性について県民が理解するための説明や周知をするよう県と国に求めている。