【恩納】地域資源を活用した新商品で恩納村を国内外にアピールしようと、うんな中学校(宜志富清博校長)で11月29日、村内特産品を使った土産品など3商品の発表会が開かれた。企業と協力し、食品ロスの削減や恩納村の誇るサンゴの保全などにも配慮した商品の開発にこぎ着けた3年生らは「有名な商品にして恩納村をもっとアピールしたい」と充実した表情を見せた。3商品は年度内に村内の観光施設などで販売される予定。
村の課題解決に垣根を越えて取り組む「SDGsパートナーシッププロジェクト」の一環。恩納村は、多くの観光客が訪れ宿泊者が多い一方、土産品の原料の村内調達率は2・5%と低く、観光客の消費が地域に十分還元できていないという課題がある。
こうした課題を解決しようと、授業の一環でうんな中3年生を中心にした商品開発プロジェクト「PROJECT1 UNNA魂」が始動。約半年かけて県内企業と力を合わせ商品の開発に取り組んできた。
開発されたのは恩納村産のパッションフルーツを使った飲料酢「パッと酢まいる」(北琉興産協力)、恩納村産アテモヤを使った菓子「アモサンド」、県産原料の月桃エキスやアセロラエキスなどを配合したサンゴの生育に影響を及ぼさない日焼け止め「ちゅらかふUVカットミルク」(ナリス化粧品協力)の3商品。
「パッと酢まいる」を開発したクラスは「受験勉強で苦しいときもこれを飲んでスッキリ」など自作のコマーシャルも披露した。「アモサンド」について松茂良琉斗さん(15)は「アテモヤを使ったお菓子は世界に一つしかない。恩納村のPRになる」、「ちゅらかふ」について横尾勇太さん(15)は「観光客に対して使用を推奨するように村議会に提案したい」と発表した。
プロジェクトのコーディネーターを務めたコープおきなわの石原修さんは「生徒たちが企業とアイデアのキャッチボールで商品の精度を高めてきた。恩納村を訪れる観光客に使ってもらえる商品になれば」と期待した。
(松堂秀樹)