北部農業高校生「75パン」開発 全国ビジネスプランベスト100に 県産麦で健康効果も


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ビジネスプラン・グランプリでベスト100選出の表情を手に、笑顔を見せる北部農林高校のチーム「ムジっ娘」の生徒たち=1日、名護市の北部農林高校

 【名護】全国の高校生・高専生を対象にした「第9回ビジネスプラン・グランプリ」(主催・日本政策金融公庫)でこのほど、北部農林高校(名護市、千葉直史校長)の食品科学科1年生チームのプランがベスト100に選出された。同校は地域活性化を目指し県産麦を使った機能性パン「75(なご)パン」を開発した。全国から3087の応募があり、県内で唯一の入賞となった。

 生徒たちは台風などの被害を受けにくく、安定して収穫できる大麦・小麦に注目した。同校の安座間康教諭が「商品として果たして売れるのか、苦労が絶えなかった」と振り返った。地域のパン屋やオリオンビール工場(同市東江)から麦汁の作り方などアドバイスを受けて製作した。

 パンはホップの苦みを程よく感じる仕上がりとなった。ストレス軽減、生活習慣病対策などの効果が期待される。グランプリ実行委員会からは「沖縄県の農業が抱える課題を発見し、解消する手段として麦に目をつけた着眼点がおもしろい」と評価された。

 1年生チーム「ムジっ娘」は、大田清音さん、岡本幸姫音さん、照屋光梨さん、前田琉理さん、宮平心愛さん、湧川真鈴さんの6人からなる。キャプテンを務める大田さんは「レシピを考えているのは難しかったけど、作ってるうちに楽しくなった。今後の発表会に向けて頑張りたい」と笑顔だった。5日には同校で即売会が予定されている。
 (喜屋武研伍)