「強引に辺野古工事を」防衛局の審査請求、シュワブ前で抗議


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辺野古新基地建設に抗議する市民ら=7日、名護市辺野古の米軍キャンプシュワブのゲート前

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設作業が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前には7日、新基地建設に反対する市民ら約30人が集まり、辺野古新基地建設に抗議した。玉城デニー知事が沖縄防衛局による工事の設計変更申請を「不承認」としたことに対し、防衛局が国土交通省に7日、審査請求を出したことを巡り、市民からは「軟弱地盤など都合の悪いことを隠そうとしてまでまた強引に工事を進めようとしている」「知事を支える」など、反発する声が上がった。

 広島県出身で被爆者2世の甲斐上千勢子さん(77)=名護市=は「強引に工事を進めようという国の姿勢は沖縄の自治権を侵害している」と指摘。「東京でも国会前で粘り強く辺野古新基地建設に反対している人たちがいる。沖縄がおとなしいままだと国の思うがままだ」と述べ、抗議に参加する決意を新たにした。

 座り込みに参加した男性(73)は「(防衛局の審査請求を)予想はしていたが、沖縄を差別しているかのような対応だ。他の都道府県に対してはそこまで強行に基地建設を進めることはないだろう」と声を落とす。

 ゲート前でマイクを握った沖縄平和運動センターの山城博治顧問は「大浦湾の軟弱地盤についてきちんと調査をせずに埋め立てようとしているのは、技術国家日本の恥として後世に残るだろう。知事の決断を支えたい」と述べた。
 (松堂秀樹)