「自然破壊やめて」「生命を埋め立てるな」 カヌーなどで50人抗議 辺野古土砂投入3年


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
海上抗議集会で土砂を積載した台船などに向かって新基地建設反対を訴える参加者ら=14日午前、名護市の米軍キャンプ・シュワブ沖(高辻浩之撮影)

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設を巡り、ヘリ基地反対協議会は14日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸で海上抗議集会を開いた。約50人がカヌー31艇や抗議船3隻に乗り込み、辺野古崎付近の「K8護岸」での土砂投入を監視しながら「自然破壊を中止せよ」などと埋め立て反対を訴えた。

 参加者らはやんばるの森を含む琉球列島が世界自然遺産に登録されたことを挙げ「未来へ沖縄の豊かな自然をつなぐため、沖縄防衛局は民意に背く違法工事と自然破壊を今すぐやめること」などとした海上行動アピールを決議した。

 フロートで遮られた護岸の先では、埋め立て用の土砂を運搬する車両が行き交い、矢継ぎ早に台船から土砂が運び出された。

 参加者らは海上保安庁の警備艇が警戒する中、制限水域に張り巡らされたフロートに「辺野古の海を守ろう」などと書かれた横断幕貼り、新基地建設中止を訴えるプラカードを掲げて抗議した。

 マイクを握った参加者は「生命を埋め立てるな」「思いを一つに青い海を残そう」と声を上げた。海上集会に参加した名護市の中原貴久子さん(61)は「藻場や海草が広がる浅瀬は、生き物にとって命のゆりかごに等しい。軟弱地盤もあり、いつできるか分からない基地を環境を破壊してまで造るのか」と指摘した。
 (高辻浩之、松堂秀樹)