8万冊の本に囲まれ一夜 嘉手納町立図書館で県内初の「お泊まり会」


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テントの中に寝そべり、読み聞かせを楽しむ親子=11月27日、嘉手納町立図書館

 【嘉手納】図書館を身近に、本を好きに―。嘉手納町立図書館で11月27日夕から28日朝にかけて、「親子お泊まり会」が開かれた。町内の4組の親子が集まり、閉館後の図書館で読書を楽しんだ。参加者はポップアップテントを持参し、図書館の好きな場所で寝床を用意。約8万8千冊の本に囲まれて朝を迎えた。

 同館によると、図書館でのお泊まり会は県内初とみられる。企画の第一声を上げたのは同館の島袋隆館長。以前は少年自然の家で勤務しており、「広い図書館で泊まれたら楽しいだろうな」と漠然と考えていた。昨年から企画をするも、緊急事態宣言などで取りやめに。宣言解除後、念願の開催となった。コロナ禍で図書館が閉館する期間もあったことから、「家族で読書に親しんでほしい」という思いを込めた。

 今回は保育園児から小学校高学年の子どもと、その親が参加した。読書以外にも子どもたちの交流のため、DVD上映会や肝試し大会を企画した。

 午後8時ごろからは、就寝まで静かな読書の時間に。テントの中で寝そべって、本を読み聞かせる親子の姿もあった。

 毎日本を2~3冊読むという池原ジェイミーちゃん(5)は、お気に入りのプリンセスの本を集め、テントに持ち込んだ。母の恵美子さん(47)は「緊急事態宣言中はあまり遊びに連れて行けず、どこかお泊まりでもできたらと思っていた」と話す。ジェイミーちゃんにとって初のお泊まりで「図書館でのお泊まり、どきどきワクワク」と興奮した様子。恵美子さんは「初めてのお泊まりが図書館なんて思い出になるね」とほほえんだ。

 保護者にとっても本をじっくりと読む時間になったという。同館が実施した参加者アンケートによると、保護者からは「普段は仕事や家事でゆっくり本を読むことができなかったのでいい機会になった」「落ち着いて本を読むことができた」といった感想があった。

 同館は今後、家族単位だけでなく、小学校高学年や大人向けのお泊まり会も企画していきたい考え。 (石井恵理菜)