糸満のいいもの届けます!ECサイト「ITOSTO」開店 低価格高利益で提供へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
糸満市に特化した地域商社型ECサイト「イトスト」をPRする、ティーダネットカンパニーの上原秀輝社長(後列左)ら=16日、糸満市西崎

 IT関連事業を展開するティーダネットカンパニー(糸満市、上原秀輝社長)は22日、糸満市の物産に特化した地域商社型ECサイト「ITOSTO(イトスト)」のサービスを始めた。同市のふるさと納税に携わっており、地域の農水産関係者と築いた信頼や経験を糧に、「糸満のいいもの」を内外へ発信し地域の活性化を図る。

 糸満市は農水産物で多くの県認定拠点産地の認定を受けており、県内でも有数の第1次産業の盛んな地域として沖縄の食を支えている。

 ティーダネットカンパニーは2018年度から市のふるさと納税事業を受託しており、特産品のPRや商品開発に関わってきた。初年度の寄付額は約4千万円だったが、19年度約1億2千万円、20年度約2億円と3年で5倍の金額に達している。

 ふるさと納税で特産品のPRにつながっているものの、控除には上限があり、制度が将来にわたって継続する保証はない。持続的に地域貢献する仕組みを検討する中で、IT企業の強みを生かし糸満に特化したECサイトの設立に至った。

 イトストでは、糸満の生産者や事業者に対し特産品の発掘や商品開発を支援し、消費者に向けてプロモーション活動に取り組む。中間業者を省くことで、生産者側には高い利益、消費者には低価格で商品を提供する。

 事業開始に当たり、経済産業省の事業再構築補助金の採択を受けており、22日以降は動画配信サイト「ユーチューブ」などに広告を出し、PRを展開する。売り上げは初年度約3カ月の売り上げとして320万円の目標を掲げ、5年以内に年間6千万円を目指している。

 ティーダネットカンパニーの上原社長は「稼げる地域になることで雇用も生まれ、地域も活性化する。地域貢献へ、これからがスタート。糸満のいいものを発信し、持続可能なサービスを展開したい」と意気込んだ。イトストのホームページはhttps://itosto-localstore.com/から。(小波津智也、写真も)