沖縄への観光客、今年度は51%増391万人の見通し 2年前の6割減


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那覇空港

 県文化観光スポーツ部は24日、2021年度(4月~22年3月)の入域観光客数の見込みが、前年比51%(132万8700人)増の391万2300人になると発表した。12月~22年3月は航空会社の予約状況から推計した。プロ野球キャンプや卒業旅行シーズンに入ることなどから年明け以降は予約の高まりがみられるという。

 390万人台の観光客数は1997年ごろの水準となる。国際線の運休が続くため外国人客は年度を通してゼロを見込み、新型コロナウイルス感染拡大前の19年度比では59%(555万6900人)減となる。

 11月の入域観光客数は前年比3・4%減の36万8千人だった。新型コロナ感染症の影響を受けた減便率は縮小傾向にあり、減便率は12月が7・8%(348便)、1月は4・3%(194便)となっている。宮城嗣吉文化観光スポーツ部長は「沖縄観光にとって厳しい状況が続いた。感染防止対策を徹底して、彩発見キャンペーンなどを利用してほしい。22年度は感染状況を注視しながら段階的に誘客に取り組みたい」と述べ、観光需要の回復に期待した。

 県内では5月23日から9月30日の4カ月以上にわたって緊急事態宣言が発令され、夏の繁忙期の観光需要が失われた。入域観光客数を暦年(1~12月)でみると、前年比15・9%減の314万3100人の見込みとなっている。

 一方、これまで延期となっていた修学旅行の予約が年明け以降に入る動きも見られる。22年1~3月の修学旅行の実施校は19年比で48・7%増の443校、人数は63・7%増の8万5749人となる見込み。県は22年の観光客数の予想として、2月が19年比23%減の45万4700人、3月が同7%増の42万3300人で推移すると見込んでいる。
 (中村優希)