会食などによる新型コロナウイルスの感染拡大を受け、本部町と沖縄県は26日、本部町役場の駐車場でPCR検査を実施した。直近2週間以内に飲酒を伴う会合に参加した町民や、町内にある接待を伴う飲食店従事者らが対象で、約110人が無料で検査を受けた。結果は27日に判明する。名護市の宇茂佐の森の検査施設では基地従業員らが対象のPCR検査を実施した。
本部町では正午の開始前から「もしかして自分も感染していないだろうか」と訴える町民らが訪れた。
検査を受けた本部町の男性(77)は「最近会食に参加した。全く症状はないが、不安なので念のため検査を受けに来た」と語った。
町内の飲食店で働く女性(38)は「感染対策はしているが、周囲に濃厚接触者が出始めるなどじわじわコロナがまた近づいていることを感じる」と不安そうに話した。
県は26、27の両日、名護市宇茂佐の森地区に、基地関係者や陽性者との接触者を対象とした臨時の無料検査センターを開設している。26日に検査に訪れた公務員の男性(35)=名護市=は「無症状で感染に気づかないまま周囲にうつしてしまう場合もある。安心して仕事をするためにも検査を受けに来た」と話した。
県などによると、本部町では飲食店を介した感染から増え始めたが、経路が追えない事例が散発しており、市中感染の発生が懸念されている。
(松堂秀樹、写真も)