沖縄コロナ1414人連日最多 米軍も最多254人 まん延防止あすから(1月8日朝)


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県の感染防止対策について、記者の質問に答える玉城デニー知事=7日、県庁(代表撮影)

 沖縄県は7日、県内で過去最多となる1414人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。2日連続で過去最多を記録し、爆発的な感染拡大が続いている。政府は7日の感染症対策本部会合で沖縄、広島、山口の3県を9~31日の間、コロナ対応の改正特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」に指定すると正式に決定した。 

 重点措置移行を受けて県は期間中の対処方針を取りまとめ、県内全域で飲食店の営業時間短縮、イベントの人数制限などの感染拡大防止策を強化する。  7日の新規感染者数は前日比433人の増加、前週金曜日との比較では約32倍という急激な増加で、医療受け入れ体制の逼迫(ひっぱく)も深刻化している。在沖米軍基地の新規感染者数も、過去最多を更新する254人の報告があった。

 県内の重点医療機関21カ所でも、感染や濃厚接触者となって欠勤した医療従事者が313人に上っている。6日より93人増加した。県によると、人員不足により一般の救急外来で、一部で患者の受け入れができない事態も起きている。

 県の糸数公医療技監は「救急受診は慎重に考えてほしい」と呼び掛けた。県はワクチンの3回目接種を加速させるため、2月初旬をめどに、本島北部と中部の計2カ所にモデルナ社製を扱う「ワクチン広域接種センター」を開設する。

 県内の直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は234・06人で、全国最多。前日の141・81人から急増し、200人を超えた。特に宮古島市では7日に110人の感染が確認され、人口10万人当たり497・94と500人に迫る深刻な水準になった。

 在沖米軍基地内の新型コロナウイルス新規感染者を本紙が推計したところ、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は2千人に迫り、世界最悪レベルとなっている。

 玉城デニー知事は7日の会見で「オミクロン株の感染力は脅威であり、爆発的だ」と改めて危機感を示した。その上で「今後さらに感染が拡大した場合は、緊急事態宣言に移行することも視野に入れなければならない」と述べ、より強い制限の必要性も検討しながら対策を進める考えを示した。
 (池田哲平まとめ)