箱根駅伝「私も走った」 沖縄勢の初出場は60年前、石垣島出身の83歳が名乗り出る


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新城吉一さん

 正月の大学スポーツの花形である東京箱根間往復大学駅伝。これまで県勢の初出場は1985年とされてきたが、その23年前に出場を果たした県勢がいたことが分かった。石垣市登野城出身の新城吉一(しんじょうよしかず)さん(83)=那覇市在住=だ。国士舘大1年生だった62年の38回大会で復路8区(約20キロ)を1時間9分28秒で走り、15チーム中区間6位の好成績を収めた。

 多くの関係者の間で県勢初の箱根ランナーは、85年の第61回大会に日体大3年で出走した濱里正巳さん(58)=現宜野湾高校監督=だと認識されてきた。

第38回箱根駅伝の8区を駆ける当時国士舘大1年の新城吉一さん=1962年1月、神奈川県(新城さん提供)

 新城さんは八重山農林高卒業後、社会人で競技を続けていたが、22歳で国士舘大に入った。ちょうど60年前に出場した箱根駅伝について、当時から沿道に多くの人が詰め掛ける人気ぶりだったと言い「あんな雰囲気は初めてだった」と回想する。高校生らを中心に盛り上がりを見せる沖縄の長距離界について「これからどんどんいい選手が出てきそう」と期待を寄せている。

(長嶺真輝)

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