岸本、渡具知氏が激突 辺野古新基地、最大争点に 名護市長選告示


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(左から)出発式で第一声を発する岸本洋平氏=16日午前、名護市宮里(ジャン松元撮影)。出陣式で第一声を発する渡具知武豊氏=16日午前、名護市大北(大城直也撮影)

 任期満了に伴う名護市長選挙が16日告示された。届け出順に、新人で前市議の岸本洋平氏(49)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=と、2期目を目指す現職の渡具知武豊氏(60)=自民、公明推薦=が立候補を届け出、2氏による一騎打ちが確定した。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題を最大の争点に、全国的にも注目を集める選挙戦の幕が開けた。投票は23日で、即日開票される。

 辺野古移設を推進する政権与党の支援を受ける渡具知氏に、辺野古新基地反対でまとまる「オール沖縄」勢の岸本氏が挑む対決の構図となる。

 選挙結果は辺野古移設計画の進捗(しんちょく)に影響を与えるほか、9月に任期満了を迎える県知事選を天王山とする「選挙イヤー」の初戦であることから、自公政権とオール沖縄の双方が最重要選挙と位置付ける。一方で、新型コロナの感染急拡大により、まん延防止等重点措置適用下での異例の選挙戦となる。

 市長選は辺野古移設問題のほか、渡具知市政への評価、新型コロナウイルス対策、子育て・福祉政策などが争点となる。

 岸本氏は市宮里の白銀橋交差点で出発式を開き「市民の力で、市民の暮らし、生命財産を守る名護市政をつくっていこう。ここで市政を変えて辺野古の新基地を止めよう」と訴えた。

 渡具知氏は市大北の大北5丁目交差点で出陣式を開き「1期4年で多くのことを実現した。持続発展していく名護市をつくりたい。もっと輝く街になるため勝たせてほしい」と呼び掛けた。

 期日前投票は17日から始まる。名護市民会館中ホールで、午前8時30分~午後8時。15日現在の選挙人名簿登録者数は5万561人(男性2万4887人、女性2万5674人)。
 (’22名護市長選取材班)