沖縄の輸入1262億円で4年ぶり増 石炭単価が大幅に高騰 輸出は448億円で54%増


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄地区税関は20日、2021年の管内貿易概況(速報)を発表した。輸出総額は前年比54・2%増の448億9千万円で2年ぶりに増加した。輸入総額は同4・9%増の1262億3800万円で4年ぶりの増加となった。差引額は813億4900万円の輸入超過となった。

 輸出では、石油製品が前年のゼロから81億2千万円に増え、全体の金額を押し上げた。オーストラリア向けの軽油が県内で貯蔵されていたことから、6年ぶりの輸出となった。金属鉱およびくず(鉄鋼くず)は韓国やベトナム向けが伸び、同95・7%増の36億4500万円だった。

 輸出額では韓国が最大の相手国となり、163億8700万円と全体の36・5%を占めた。オーストラリア(87億1千万円、19・4%)、台湾(52億4700万円、11・7%)と続いた。

 輸入では、オーストラリアやインドネシアからの石炭単価が大幅に高騰し、前年比59・4%増の199億5200万円だった。インドネシアや台湾からの「その他の動植物性原材料」が同8・6倍の24億9800万円だった。

 輸入額ではオーストラリアが最大の相手国で、282億2千万円と全体の22・4%を占めた。中国(177億9600万円、14・1%)、サウジアラビア(151億8500万円、12・0%)と、石炭や天然ガス、原粗油といった輸入品目の相手国が上位となった。

 21年12月の概況(速報)は、輸出総額が前年比2・1倍の21億2600万円で4カ月連続の増加、輸入総額も同33・5%増の125億2800万円で3カ月連続の増加となった。

 (小波津智也)