沖縄の高校生が全国最高賞 名護の5歳は小学生部門で銀賞 短歌研究ジュニア賞


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(左)金城理子さん (右)佐藤健太郎ちゃん

 短歌の総合誌「短歌研究」が主催し、全国の幼児から小中高校生を対象にした「第2回短歌研究ジュニア賞」の高校生の部で、最高賞の特選に球陽高3年の金城理子さん(18)が選ばれた。幼児を含めた小学生の部では、3位に相当する銀賞をうみのほし幼稚園(名護市)の佐藤健太郎ちゃん(5)が受賞した。

 同賞は子どもたちが短歌に親しむ機会をつくろうと開催している。応募総数は小中高3部門に計1160人。このうち小学生の部31人、高校生の部228人が応募した。

 金城さんの作品は「生きるって光に似てる天高く乱反射する蝶(ちょう)の鱗粉(りんぷん)」。選考委員は「情景が鮮やかに浮かんだ」「生きることを光そのものに例えた作者の視点に驚きがあった」などと評価した。

 金城さんは学校のベランダで飛んでいくチョウを見て、青緑色の羽が日光を反射する様子に躍動感と力強さ、生を感じたことをつづった。「こぼれ落としても何ら問題ないようなささいな感情や情緒を、短歌は形にすることができる。いろんな人に短歌の面白さを伝えたい」と受賞を喜んだ。

 健太郎ちゃんの作品は「くろねこのクロエがおもちゃをころがしてぼくのおもちゃがなくなっている」。選考委員は「『おもちゃ』をくりかえすリズムが楽しい」「猫と人間の静かなひとときが浮かぶ」などと語った。健太郎ちゃんは「とてもうれしい。大きくなったら本を書く人になりたい」と話した。

(嘉数陽まとめ)