「た~か~さ~ごや~」具志頭中で能・狂言の特別授業 1、2年生が挑戦


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能の体験として「高砂」の発声練習をする生徒=八重瀬町立具志頭中学校

 【八重瀬】八重瀬町立具志頭中学校(大湾悟校長)の1年生と2年生全クラスで能・狂言の世界を体験する特別授業があった。

 講師は観世流シテ方能楽師の坂井音雅さん。沖縄ではなじみがない能の世界を入門編として「高砂」の節を「♪た~か~さ~ご~や~♪こ・の・う・ら・ふ・ね・に~ほ~を~あ・げ・て~♪」と唱える声の出し方の実技を習った。

 一方、狂言師の野村太一郎さんの授業では、狂言「茸(くさびら)」で屋敷内にキノコが生えて困っている家主が山伏に退治を頼むが、祈祷(きとう)を始めると逆にキノコが歩き出して増えるという筋立て。キノコが歩く所作を生徒が実際にやってみると、見た目以上に難しく、動き始めからギブアップする生徒が続出し教室は笑いに包まれた。狂言の面白さ楽しさが伝わる授業だった。

 この特別授業は文化庁「子供のための文化芸術鑑賞・体験機会支援事業」を八重瀬町生涯学習文化課の協力で実現した。
 (喜屋武幸弘通信員)