沖縄市内の路上で、バイクで走行中の男子高校生(17)と、沖縄署の男性警察官(29)が接触した後、少年が右眼球破裂などの重傷を負った件で、接触した警察官が署の調べに「バイクに停止を求めたが止まらず、接触した」と証言していることが30日、捜査関係者らへの取材で分かった。捜査関係者らによると、接触時の状況について「一瞬のことで分からない」とし、故意にけがを負わせる行為はしていないと主張しているという。
>>主張の詳細は?高校生「急に殴られた」警察「警棒損傷見られず」
高校生の親族は琉球新報の取材に対し、接触後の高校生の主張として「突然、警察官が暗闇から出てきて、警棒のような物で殴られた」と説明しており、双方の主張の事実関係に食い違いが生じている。
親族の男性によると、高校生は友人と合流する場所に行くためにバイクを走らせていた。路地で突然、右側の暗闇から警察官が現れ、高校生の顔の右側を警棒のような物で殴ったという。高校生は「止まれば殺される」と恐怖を覚え、その場から走り去ったと話している。親族男性は「報道で『警察官が停止を求めた』とあったが(高校生の)話と違う。いきなり出てきて殴られたと話している」と説明した。
捜査関係者によると、発生当時は夜間で、現場には当事者2人だけだった。これまでのところ目撃者は出ていない。男性警察官は路地でバイクに停止を求めたが、バイクは止まらずに警察官と接触して走り去ったといい、警察官も右腕に軽傷を負った。
県警は当時の状況など慎重に調査を進めている。男子高校生と男性警察官の双方から聞き取りを行い、接触に至った経緯や接触状況などを検証する方針。
(高辻浩之)
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