沖縄署騒動で玉城知事「公正な捜査と発信を」 SNSでの中傷「許しがたい」


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騒乱直後の沖縄署。掲示板は壊れ、壁には落書きも=1月28日朝

 1月27日に沖縄市(沖縄県)宮里の路上でバイクで走行中の男子高校生(17)が、沖縄署の男性警察官(29)と接触した後、右眼球破裂などの重傷を負った件で、同県の玉城デニー知事は4日の定例会見で、「県警には引き続き公正な捜査を進め、早急に全容の解明と、県民への情報の発信を行っていただきたい」との見解を示した。

 玉城知事はけがをした高校生への中傷や、誤った情報がインターネット上の会員制交流サイト(SNS)を中心に飛び交っていることを巡り「事実関係が明らかではない中、さまざまな情報が飛び交っている。信頼できる情報源かを見極め、情報の内容、しっかりと捜査をした裏付けがあるものかどうかを含め、慎重に見極めて行動していただきたい」と指摘した。

 沖縄に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)につながっていることに関連し「誹謗(ひぼう)中傷、ヘイトスピーチは絶対に許されるものではなく、まかり間違えば人の命も奪いかねないものだ。今回の当事者に向けられていることを考えると、許しがたいものだと感じざるを得ない」と述べた。事件が発端となって、数百人の若者らが沖縄署に集まった騒動に対しては「投石などの行為は一種の暴力行為だ。器物損壊や人身に影響を与えるような交流は厳に謹んでもらいたい」と述べた。


 

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