人手不足の畑で収穫を支援 食品ロス削減へ3者協定 石垣市・クラダシ・ロート製薬


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石垣市の食品ロス削減について連携協定を結んだ(左から)山田邦雄ロート製薬会長、中山義隆市長、関藤竜也クラダシ社長=1月25日、石垣市役所

 【石垣】石垣市は1月25日、社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営するクラダシ(東京)とロート製薬(大阪)との間で、食品ロス削減に関する連携協定を結んだ。市内の畑で、人手不足のため未収穫となっている作物の収穫を支援し食品ロスに取り組む。

 クラダシは地方創生や食品ロス問題に関心を持つ学生を、人手不足に悩む地方の農家へ派遣するインターンシップ「クラダシチャレンジ」を実施している。今回、学生らはパイナップルを生産する市内のロート製薬のグループ会社やえやまファームで、指導を受け収穫を支援。その他の市内の農家でも作業を手伝う。農家と学生のマッチング支援を市が実施する。

 やえやまファームで栽培される有機パイナップルを「KURADASHI」で販売する。売り上げの一部は、環境保護や社会福祉支援などに取り組む団体へ寄付する。

 同25日に市役所で記者会見したクラダシの関藤竜也社長は「消費者は買い物をしながらSDGs(持続可能な開発目標)に参加できる。石垣の関係人口を創出したい」とPR。ロート製薬の山田邦雄会長も「若者に参加してもらい、地域産業づくりに取り組みたい」と語った。

 中山義隆市長は「地域活性化に興味のある学生は大変ありがたい。これを機に市の農家の人手不足や食品ロス解消に取り組みたい」とあいさつした。

 (西銘研志郎)