海邦銀行、2期ぶり減収減益 与信費用が倍増 21年4~12月期


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 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)は10日、2022年3月期(21年4~12月)の連結決算(対象子会社2社)を発表した。売上高に当たる経常収益は前年同期比2・4%減の97億100万円、経常利益は同14・6%減の14億3600万円で、2期ぶりの減収減益だった。純利益は退職給付制度の改定に伴う特別利益が生じたことから同3・5%増の11億6300万円。

 銀行単体では経常収益が同2・6%減の96億6400万円、経常利益が同14・6%減の14億4400万円、純利益は同3・3%増の11億6800万円だった。本業のもうけを示すコア業務純益は、貸出金利息収入や役務取引等利益の増加と経費の減少により、同54・9%増の13億7千万円と大きく伸びた。株式等損益は、前年に新型コロナウイルスの影響に備えて益出しした反動から、同90・9%減の5千万円となった。新型コロナ関係の貸出金は前年から約127億円増加した。

 前年は計上されなかった一般貸倒引当金繰入額が5400万円、個別貸倒引当金繰入額が2億3500万円となり、与信関係費用の差し引きは同2倍の1億4600万円となった。要管理債権や危険債権が増加し、金融再生法開示債権は同41・3%増の117億3900万円で、開示債権比率は0・61ポイント増加し2・11%となった。

 (沖田有吾)