町長就任後に連続落札…竹富町の官製談合疑い JFE社、送水管工事


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
竹富町役場から押収した資料を車両に積み込む県警捜査員ら=2月13日、石垣市の竹富町役場

 竹富町発注の海底送水管更新工事を巡り、町長の西大舛高旬容疑者(74)=石垣市=と、落札したJFEエンジニアリングの社員など計6人が逮捕された官製談合事件で、西大舛容疑者の町長就任を境に、当該事業2件を相次いでJFE社が受注していた。

【図でわかる】談合容疑の構図は…業者と数年前から飲食

 西大桝容疑者は2016年8月に町長に初当選した。就任後、17年と20年の発注工事2件はJFE社が落札した。いずれも最低制限価格と入札額が近似していることから、西大舛容疑者の情報漏えいの可能性が疑われている。

 前町政による16年5月発注の海底送水管更新工事は、入札に参加したJFE社とは別の業者が落札していた。関係者によると、竹富町の海底送水管更新工事では入札後も参加業者に最低制限価格は公表していない。

 JFE社が2期連続で落札したことを疑問視する声も上がっていた。JFE社と会食する町長の姿も複数回目撃されている。工事関係者は「(自分たちは)営業活動のため役場に行っても、職員と会食したことすら一度もない。不正行為があったと知り、腹立たしい」と憤った。


【関連ニュース】

▼豪快な物言い、一転うつむいたまま…竹富町長逮捕 副町長「寝耳に水」 県警、役場を家宅捜索

▼【写真】任意同行される西大舛町長

▼竹富町長に再選、西大舛氏に聞く 「庁舎問題4年で仕上げ」

▼【一覧表】復帰後の沖縄の現職首長逮捕