がじゃんびら公園が生まれ変わった 住民らが草木を伐採、桜も植樹し見頃 那覇


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がじゃんびら公園桜樹会の新城清正さん(前列右端)ら公園内の美化活動に励む周辺住民の有志と桜を提供した久貝英世さん(左端)=10日、がじゃんびら公園

 【那覇】那覇市金城の高台に位置し、沖縄セルラースタジアム那覇や那覇港などが一望できる「がじゃんびら公園」が地域住民の手によって生まれ変わった。数年前まで園内の遊歩道の一部はギンネムなどが生い茂っていたが、近隣住民が数年かけて草木を伐採したことで、公園の魅力だった眺望の良さに磨きがかかり、散歩やデートにうってつけの公園となっている。周辺住民でつくる「がじゃんびら公園桜樹会」が2016年末に植えた桜も見頃を迎えている。

 那覇西高校から徒歩15分ほどの場所にあるがじゃんびら公園は横に長く、階段を上ると那覇の景色が一望できるが、公園の東側は草木が遊歩道の一部にはみ出していた。そこで新城清正さん(76)や比嘉識映さん(63)を中心に周辺住民が市や地主の許可を得て17年ごろから草木の伐採を始めた。

がじゃんびら公園から見える那覇の市街地

 新城さんらは美化活動と並行して16年12月に桜樹会を発足し、公園内に75本の桜の若木を植樹した。桜は昨年に初めて開花し、今年は2月10日の時点で20本以上が開花した。桜を提供したのはうるま市のヌーリ川桜会の久貝英世さん(72)で、久貝さんと新城さんは銀行員時代の同僚だったという。公園を訪れた久貝さんは「植樹してわずか数年で咲かせるのは新城さんたちが熱心に枝切りなど手入れをしているからだ」と話した。

 新城さんは「周りの人に喜んでもらいたくて草木の伐採を始めた。今では眺望も良くなり、朝晩のウオーキングがしやすくなった。多くの人にきれいになったがじゃんびら公園を訪れてほしい」と語った。
 (吉田健一、写真も)