1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。
1972年2月22日の琉球新報1面トップは、「ニクソン大統領 北京第1日/毛、周両首脳と会談/国交正常化は可能」との見出しで、米中首脳会談の様子を伝えている。関連記事では「平和と正義確立を/ニクソン米大統領/領土野心はない」との見出しで、米中首脳夕食会でのニクソン大統領の「米中双方とも相手の領土を取ろうとか支配しようとかということは考えておらず敵対関係になる理由はない」との言葉を紹介している。
沖縄の日本復帰が日米間で決定して以降、在沖米軍がゾクゾクと解雇通告をしており、それに対抗する全軍労が「3月上旬に10日間以上のスト/解雇撤回要求など掲げ」との方針を決めたと報じている。
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琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。