西武のブランドン(石川高―東京農大北海道オホーツク)が2年目に向けてエンジン全開だ。今月中旬の宮崎・日南キャンプ紅白戦で本塁打を放つなど、打撃で手応えをつかんでいる。
昨季は32試合に出場し、打率は2割4分7厘、本塁打3。長打力が際立ち、そのパンチ力を評価された。三塁のレギュラー獲得を目指し「100試合以上出場を目標にホームランも二桁を打ちたい」と明確な目標を掲げる。
打撃コーチとも話しながら「バットの出し方、置きティー打撃、片手スイングなどいろんなメニューを試しながらやっている」と試行錯誤を続ける。先輩の山川穂高、森友哉らと共に1月に沖縄で自主トレーニングを行い、「普段聞けないことを聞けてよかった」と貴重な経験を積んだ。山川からは「打球は左中間、右中間に質のいいものを打て」、森からは「左手でライトに打ち返すイメージを大切に」と助言を受けた。「野球のことをたくさん聞けて、自分の引き出しが増えた」と実感を込める。
1年目は何も分からない状態だった。プロ野球選手はこういう舞台でやっているんだと、初めは足が震えるぐらい緊張したと振り返る。「経験したことを一回整理してみると、戦ってきたことが自信につながっている」と一歩ずつの成長を感じている。1軍と2軍を行き来することが多かったという昨季。「思い切りの良さが出ている分、やっぱり三振や簡単に凡退したなという印象。簡単に三振しないようにボールの見極めが大事になる」と課題を見詰める。
力まず等身大で臨むことも忘れない。「しっかり結果を残せるようにというプレッシャーもあるけど、あまり考えすぎないように心掛けている。自分の良さを見失わないようにしたい」と前向きだ。「今年は1軍で多く出場し、しっかり打率を残していきたい」。若い力をばねに飛躍を目指す。
(大城三太)