【石垣】任期満了に伴う石垣市長選は、27日の投開票まであと1日となる。新人で前市議の砥板(といた)芳行氏(52)と4期目を狙う現職の中山義隆氏(54)=自民、公明推薦=が立候補し、激しい一騎打ちを展開している。26日の選挙戦最終日を前に、両陣営の選対本部長に手応えや勝敗ラインなどを聞いた。 (聞き手 西銘研志郎)
<砥板陣営>次呂久成崇県議 市政刷新 浸透に手応え
―手応えはどうか。
「市民の中に『現市政に飽き飽きしている』『(4期は)長い』という声が日に日に増えていると感じている。今まで選挙に携わったことがない人も選挙事務所に来るようになるなど、こちらの主張が浸透しており手応えを感じている」
―最大の争点は何か。
「現市政3期12年を継続するか、刷新するかということが問われている選挙だ」
―当選ラインの見立てはどうか。
「1万4千票だ。新型コロナ禍の選挙であり、(投票率は)落ち込むことも予想されるが、それでも1万4千票を取らないと勝利は見えてこない。保守分裂となった前回市長選で、革新系候補と反中山の保守系候補が獲得した1万4千票を取りこぼさないよう目指していきたい」
―有権者へ訴えたいことは。
「砥板氏は我々とは対局にいたが、対話をすることで彼の誠実さが現れてきた。砥板氏は現職の側近だったが、彼だからこそ見てきたこともある。新しい石垣をつくろうと訴えていきたい」
<中山陣営>大浜一郎県議 経済再生へ 期待感じる
―手応えはどうか。
「新型コロナ禍の中だが、各種団体や有志の会から推薦をもらえた。地域でも票の掘り起こしをしており、勢いが出てきている」
―最大の争点は何か。
「現職3期目の後半の2年間は、コロナ対策に追われた。コロナ禍から早期に脱却を図り、経済を再生させなければならない。そういった政策に取り組めるのは、経験豊かな中山氏だけだ。生活再建のための戦いだ」
―当選ラインの見立てはどうか。
「陣営の目標は、期日前投票で1万3千票を取ることだ。投票率は75%を目指している。合計では1万6千~1万7千票を当選ラインと見ている。そのためにも運動量を上げていきたい」
―有権者へ訴えたいことは。
「中山氏は3期12年の実績がある。今年は沖縄振興特別措置法が改正される年であり、コロナ禍でもある緊急的な世相だ。(市長には)経験や人脈が大切で、それをフル活用しないと政策は実現できない。今は非常事態なので、実行力や政策力に期待してほしい」