甘いチョコレートのビターな現実…ガーナの児童労働とフェアトレード学ぶ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【北中城】ガーナ共和国での児童労働やフェアトレードについて考えるドキュメンタリー映画「バレンタイン一揆」(NPO法人ACE製作)の上映とロー(Raw)チョコレートの試食会が11日、北中城村のホテル「暮らしの発酵ライフスタイルリゾート」で開かれた。

簡単なロー(Raw)チョコレートの作り方を実演する齋田実美代表(左端)=11日、北中城村のホテル「暮らしの発酵ライフスタイルリゾート」

 主催は「33 Raw Food Academy」代表の齋田実美さんで、2013年から継続している。映画は、低賃金で働く児童労働の実態を現地で見た女子高生が貧困のない公正な社会をつくるために、フェアトレード(公正な貿易)に取り組む行動を紹介したドキュメンタリー。

 カカオを焙煎(ばいせん)した通常のチョコレートと違い、加熱しないオーガニック(有機)なローチョコレートは、適正価格で取引されていると紹介した齋田代表は「甘いチョコレートのビター(苦味)な現実。ただ同然で働かされ、教育を受ける機会を奪われている」と話した。「生カカオは加熱すると失われる抗酸化物質(ポリフェノール、カテキン、エピカテキンなど)やPEA(フェネチルアミン)が含まれるスーパーフード。映画を見てチョコレートのフェアトレードについて考えてほしい」と呼び掛けた。

参加者が試食した3種のローチョコレート

 那覇市から参加した崎浜温子さん(40)は「ショッキングな映画で、自分の中で新たなバレンタインデーになった。今日学んだことをシェアしていきたい」と感想を話した。

(喜納高宏通信員)