#NOWAR「行動を起こさずにはいられない」沖縄からも…高校生らロシア大使館に抗議文


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 ロシアがウクライナに侵攻したことを巡り、「戦争は許せない。人の命を軽く見過ぎている」と憤るのは県内の高校に通い、沖縄高校生平和ゼミナールを立ち上げた上原一路(ひろ)さん(高1)。平和や社会のさまざまな問題について学び活動する全国の仲間に「ロシアに対して抗議声明を発信しよう」と呼び掛けた。3日、声明に賛同する東京高校生平和ゼミナールの田原ちひろさん(高3)と世話人の大人3人が、東京の在日ロシア大使館を訪れ、英文の声明文をポストに投函(とうかん)した。

 上原さんは「何か行動を起こさずにはいられない。声を上げずに見過ごしていては戦争を黙認するようなものだ」と強調し、「ロシアによるウクライナ侵攻への抗議文」の草案を作成した。

 抗議声明には、沖縄高校生平和ゼミナールをはじめ東京、愛知、岐阜、幡多(高知)、広島、埼玉、静岡の八つの平和ゼミナールや平和サークルに所属する高校生らが賛同。連名で「戦争反対」を強く訴えた。高校生らは「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める高校生署名」にも取り組んでおり、軍事侵攻と核兵器使用の威嚇に抗議の意を示した。

在日ロシア連邦大使館のポストに抗議文を投函する東京高校生平和ゼミナールのメンバー=3日、東京都港区(東京高校生平和ゼミナール世話人の沖村民雄さん提供)

 抗議声明の発信を呼び掛けた上原さんは「これまで沖縄戦体験者や被爆者の話を聞き、命の大切さを学んできた。全国各地の仲間が賛同してくれたので、一人ではなく、みんなで発信できた」と語った。

 東京高校生平和ゼミナールの田原さんらは、東京の在日ウクライナ大使館も訪れ、関係者に在日ロシア大使館のポストに抗議文を投函したことを報告したという。

(中川廣江通信員)