産前産後ケア、スクールバス…同世代の要望を実現 最年少の女性村議「多様な意見許す議会に」


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議員活動をしながら、家族との時間も大事にしている。田中麻乃さん(右)の誕生日に愛犬レモン、次男・旭さん(左上)、長男・颯さん(左下)と=2021年3月、長野県の自宅(本人提供)

 2017年、長野県白馬村で最年少の女性議員が誕生した。現在2期目の田中(旧姓・我如古)麻乃さん(38)=那覇市出身=は、「もっと仲間を増やして、誰でも議員になれるような環境を整えたい」と考えている。

 議員になる前は、官民連携で村おこし事業を手掛ける会社を経営していた。村民から受けた相談には「行政の役割では」と思う内容も多かった。「行政の仕事や困り事の相談先が分かりやすくなれば」と思った。そんな時、村議選の話を聞いた。

 「しがらみもないし、落ちても痛くもかゆくもない」と決意。誰でも出られる選挙にしようと選挙カーは使わず、SNSで活動を展開。ユーチューブで政策動画を発信し、「投票に行こう」と呼び掛けた。

 1期目から同世代の要望で、産前産後ケアの導入やスクールバスの予算化に取り組んだ。同世代の意識は「言えば変わることもある」と、変化しつつある。

 「自分たちの課題解決のため、議員になる選択もある」。理想は多様な意見を許容できるフラットな議会づくり。次の人が入りやすいように、少しずつ議会を変えていく。
 (比嘉璃子)