日本ハンドボールリーグ第25週第1日の10日、女子のザ・テラスホテルズは暫定7位のHC名古屋と名護市の21世紀の森体育館で今季最終戦を行い、19―30で敗れた。最後のホーム戦を勝利で飾ることができず、7連敗で通算成績は1勝17敗。順位は10チーム中で10位が確定した。テラスは互いに点を取り合う時間帯もつくったが、HC名古屋の堅守からの速攻などで連続失点を許して、リードされる展開を崩せなかった。試合後には今季限りでチームを去る、浦添市出身のLW比嘉美咲紀、石垣市出身のRW榎本葉月、愛知県出身のRB内藤結貴、神奈川県出身のRW高木麗奈、長崎県出身のCB小笹花の引退セレモニーが開かれ、5選手がそれぞれ別れの言葉を述べ、ファンにチームの応援を呼び掛けた。
ホーム最終戦を白星で飾れず、今季2勝目も手にできなかった。ザ・テラスホテルズにとって厳しいリーグ参入1年目のシーズンとなったが、最後の名古屋戦でも要所で粘り強さを発揮した。東長濱秀作監督は「18試合をやる中でタフになったと思う。よく成長してくれた」と選手をたたえた。
前半13分ごろまで2得点しか挙げられず、一方的に攻められた。タイムアウトで嫌な流れを断ち切ると、サイド攻撃などが決まって得点を伸ばした。
後半はミスからの連続失点で再び点差を広げられたが、中盤以降はバックの樋口怜於奈が持ち味の突破力でシュートを決めるなど、相手に食らい付いた。
上地涼奈も揺さぶりを掛け続けた。ファウルを誘うなど得点機をつくって、樋口と並ぶチーム最多の5点を挙げた。しかし連続得点を挙げられず、逆転には至らなかった。
中山朋華主将は「もっと簡単に攻めるなど、できることがあった。勝利で終わりたかった」と悔やむ。それでも「最低限の目標の今季1勝は自信になった。来季はホームでもっと勝ち星を挙げられるようにしたい」と飛躍を誓った。
チームの県勢3選手のうち2選手が今季限りで引退する。その一人、比嘉美咲紀は「このチームは伸びしろしかない」と期待を寄せた。県勢では1人となる上地は「ハンドが盛んな沖縄だからこそ県出身の選手がいる意味があると思う。覚悟を持って頑張っていきたい」。比嘉らの思いを引き継ぎ、来季も挑戦を続ける決意だ。
(謝花史哲)