「核と人類 共存できない」 平和運動センターが那覇で集会


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東日本大震災で犠牲となった人に黙とうをささげ、原発や核兵器のない社会の実現を訴える集会の参加者ら=11日、那覇市の県民広場

 東日本大震災から11年となった11日、沖縄平和運動センターは原子力発電や核兵器の廃止を訴える集会を那覇市の県民広場で開いた。参加者らは放射能汚染による被害は止めることができる「人災」だとし、事故が起きた時の影響の大きさから「核と人類は共存できない」と訴えた。

 県原爆被爆者協議会理事長の大城智子さん(81)は4歳の頃、当時暮らしていた長崎県で被爆した。「普通の生活が一変した」と振り返る。県外で暮らしていた親戚は、差別を恐れ「被爆者」と周囲に伝えることをせず、自身も友人らに伝えるのを控えてきたという。差別も含めて、人生に与える影響を懸念した。

 比嘉京子県議は、震災や福島第一原発事故の影響で避難生活を送る人が約3万8千人いることに触れ「原発がなければもっと復興は早かった」と、原子力災害を問題視した。集会の冒頭では、震災犠牲者に黙とうをささげた。 (知念征尚)