沖縄県内の景気予測、2期ぶりマイナス 22年1~3月 オミクロン影響


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 沖縄総合事務局財務部は11日、1~3月の法人企業景気予測調査の結果を発表した。前回調査(2021年10~12月期)と比較した企業の景況感を示す景況判断指数(BSI)はマイナス16・8となった。前回のプラス16・7から33・5ポイント悪化し、2期ぶりにマイナスになった。

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大によってまん延防止等重点措置が適用されたことによる需要の低下や、燃料や食料品などの原材料価格高騰を受けて収益が圧迫されていることから景況感が悪化している。

 先行きは次回(4~6月期)、次々回(7~9月期)ともにプラスを見込むが、ロシアのウクライナ侵攻による世界経済への影響も予想され、不透明感が強いという。

 業種別では運輸業・郵便業が、人流の減少などから前回のプラス37・5からマイナス50・0に悪化した。サービス業もプラス26・9からマイナス26・9と悪化した。非製造業は情報通信業がゼロだった以外は全てマイナスだった。

 雇用判断BSIは、15・5の「不足気味」超だった。不足気味超の幅は前回調査から4・3ポイント縮小した。サービス業ではマイナス4・2と「過剰気味」超に転じた。

 電気、ガス、水道と金融、保険を除く全産業の21年度売上高は前年度比3・1%の増収を見込む。経常利益は同8・7%増益、設備投資は同11・4%増加と見込んでいる。

(沖田有吾)