12日午後0時45分ごろ、沖縄県伊江村の伊江島空港南側で小型航空機が墜落、炎上した。県警によると墜落したのは離島の医療支援などを行うNPO法人メッシュ・サポートが所有する航空機で、現場で医師が乗組員2人の死亡を確認した。メッシュ・サポートによると、亡くなったのは訓練生の男性(61)=那覇市=と指導役の男性(73)=糸満市。県警によると、墜落後、同機は全焼した。事故現場近くにある空港を囲むフェンスが8メートルにわたって倒れていたことから、墜落する前にフェンスにぶつかったとみられる。
国交省は航空事故に認定。運輸安全委員会は13日、村に調査官3人を派遣し、県警と合同で事故原因などを調べる。
県やメッシュ・サポートなどによると、同機は午前8時20分ごろに那覇空港を離陸し、午前9時ごろに伊江島空港に着いた。着陸後すぐに離陸するタッチ・アンド・ゴー訓練のため、伊江島空港を午後0時40分に離陸し、その後に着陸を試みた際に墜落した。村消防団が消火活動に当たり、午後1時42分に鎮火した。
同機はビーチクラフト社のボナンザA36の6人乗りで、製造から27年ほどたっていたという。メッシュ・サポートによると、指導役の男性は2015年からパイロットとして同機を操縦し、18年ごろから指導役を担っていた。訓練生の男性は元航空自衛官のベテランパイロットで、来月からの非常勤勤務に向けて訓練していた。県警によると、乗組員2人は機内で発見された。今後、DNA鑑定などから身元の特定を急ぐ。(友寄開まとめ)