沖縄県、ウクライナ難民受け入れへ 知事「惜しみなく国際協力」公営住宅活用も検討


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ウクライナ国旗(資料写真)

 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、玉城デニー知事は14日、人道支援として、ウクライナからの難民受け入れなどの支援を実施すると発表した。県営住宅の確保や食糧など生活物資の提供、相談窓口の設置などの体制を整えるほか、避難が長期にわたることも見据えて、就学支援なども進める考え。沖縄市の桑江朝千夫市長も6日に、難民受け入れに協力する考えを表明しており、県内でも具体的な支援に向けた検討が始まっている。

 玉城デニー知事は「戦争により尊い命が奪われることは、あってはならない。国際社会が連携して、あらゆる支援が必要だ」と強調。14日の幹部会議でも議論し、具体的な支援策について各部局での検討を指示した。県幹部によると、支援する会議体の設置などを含め幅広く検討を進める。

 沖縄市の桑江市長は、難民受け入れを表明している日本政府から自治体に協力要請があった場合に備え、受け入れの意向を表明した。公営住宅の活用などを挙げ、「衣食住の支援を考えたい。惜しみなく国際協力し、平和に貢献できれば」と強調した。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などによると、ウクライナからの難民はすでに250万人超に上り、今後の数カ月で400万人に達すると見込まれている。
 (池田哲平まとめ)