県知事選の日程が8月25日告示、9月11日投開票に決まった。県内市町村の首長、議会議員の選挙が集中する「統一地方選」の日程と重なっており、異例の規模の同日選となることが濃厚だ。32の地方選が9月11日を投開票日とすることができる。仮に全ての自治体が同日選を選択すれば、51の選挙がある「選挙イヤー」の6割超の選挙が、9月11日に集中することになる。
知事選は1982年の第4回~2014年の第12回まで11月投開票で実施されてきた。だが翁長雄志前知事の急逝に伴い18年の前回選が9月に前倒しになった。今回、統一地方選と日程が初めて重なることとなった。
県選挙管理委員会は知事選の日程を決めるに当たり、9~10月に首長や議員が任期満了日を迎える30市町村選管に期日に関するアンケートを実施。そこで多くの市町村から9月11日投開票が望ましいとの回答があったことも踏まえて、同日に合わせて知事選の投開票日を設定した。
公職選挙法の既定により、選挙期日は任期満了日の30日以内に設定する必要がある。宜野湾市長選など4首長選挙と、28議会議員選挙が9月11日を投開票日にすることができる。
県選管によると、アンケートで同日投開票に難色を示している自治体もある。一方で、県選管は「有権者の関心をより高めることができる」(当山尚幸県選管委員長)として、各市町村選管に同日選の実施を働き掛けており、各選管の判断にも影響を与えるとみられる。既に石垣市選挙管理委員会が、任期満了に伴う市議選を9月11日に実施することを決めた。
同日選となった場合、宜野湾市と大宜味村、伊是名村では知事選、首長選、議員選のトリプル選挙となる可能性がある。
宜野湾市選管の担当者によると、選挙期日は4月上旬までに決まる予定だという。同日選のメリットとして有権者の利便性向上のほか、選挙費用の低減や投票所確保の面などを挙げる。
投開票作業など職員の負担増が予想されるため「仮に同日選となった場合は、通常よりも人員を多く確保するなどの対応を取ることになるだろう」(市選管担当者)としている。
(大嶺雅俊)