慣れない手つき一心に 6年ぶりに田植え 名護・嘉陽ターブックヮの会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
慣れない田植えに一生懸命取り組む参加者=13日、名護市嘉陽

 【名護】名護市嘉陽の区民らでつくる嘉陽ターブックヮの会(宮城浩文代表)は13日、区内の田んぼで6年ぶりに田植えをした。快晴の下、約40人が心地よい汗を流した。取れたわらを使い、旧暦6月に行う区の綱引きの綱を編む。同会は区民有志と区外のボランティアでつくる。区民から無償で借り受けた田んぼ約620平方メートルで手作業・無農薬の稲作をしていたが、環境の変化やコロナ禍で2017年以降は途絶えていた。

 今回は宮城代表(60)=市嘉陽、藤崎眞さん(73)=市安部、那覇市で学童保育・学習塾「カイカ堂」を運営する伊計公人さん(42)の呼び掛けで、カイカ堂の児童と中南部のボランティアも参加した。

 田植えには羽地米の苗を使った。初めて体験する児童も多く、慣れない手つきながら一心に作業した。知念瑚桜(こはる)さん(8)=那覇市=は「苗を泥に差すのが楽しい」と笑顔を見せた。6~7月には稲刈りと脱穀を手作業で行う。宮城代表は「嘉陽はかつて旧久志村で一番の米どころだった。今後も稲作文化を伝えたい」と話した。 (岩切美穂)